皮膚疾患の場合、組織の検査が診断の決め手となる場合が少なくありません。組織診断を目的に皮膚の採取をさせて頂く検査を「皮膚生検」といいます。患部に局所麻酔をしてごく一部を切除し(だいたい米粒2つ分くらいの大きさです)縫合いたします。当然「傷跡」が残る可能性がありますので、患者さんとよく相談の上、実施を決めていきます。検査自体はおよそ10分。抜糸まで1週間、結果が出るまで2週間ほどかかりますので、検査結果が出た時点で患者さんへ電話にて連絡を入れさせて頂きます。当院では年間で約50~60件の組織検査を行っております。

太陽の光にも含まれる紫外線は日焼けやシミ、しわ、更には皮膚がんの原因にもなり得る有害な物ですが、同時にある種の皮膚疾患の治療にも有効であることが知られています。当院では害となる波長を除き、理療に有効な波長のみを患部に照射するナローバンド紫外線B照射装置(NBUBV)を用い、白斑、乾癬、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎などの治療に使用しています。治療は保険診療となります。

局所麻酔で可能な小手術も行っております。手術に関する説明をさせて頂いた上で「説明書」「同意書」を記載して頂いた上で手術の施行となります(初診当日の手術は原則的に出来ません)。外来時間中に落ち着いて手術に集中するのは困難なもので、実際の手術は平日の昼休みの時間を使って行わせて頂きます。保険適応となります。

ダーモスコープについて。専用のカメラを用いた接写により皮膚表面の拡大写真を撮ることが出来、ホクロやシミ、爪の色の変化などの観察に使用されます。当院では受診時に一度撮影・観察をさせて頂き、後日所見をプリントアウトしてご本人にお渡し、所見の説明をさせて頂きます。

重症例、入院や大きな手術、特殊な検査が必要な例など大きな病院への受診が必要と判断させて頂いた際は、ご本人とご相談の上、しかるべき施設への紹介をさせて頂きます。その際、受診希望日をお伺いした上、紹介依頼書と紹介状を作成し、紹介先施設に予約の依頼を行いますが、一連の手続きは全て当院にて行い、紹介先より予約日の連絡があった時点で、ご希望の連絡先にお電話にてご連絡を入れさせて頂きます。もし緊急に紹介が必要となった場合には、直ぐにこちらで受け入れ先をお探しいたします。

皮膚貼付試験ともいわれ、かぶれの原因が疑われる物質を検査用のテープに乗せ、背中や腕の皮膚に48時間貼っておくことでかぶれが起こるかどうかを診る検査です。主に目薬を含めた外用剤、化粧品などのかぶれの検査に用いられます。また歯科金属の試薬も用意がありますので、歯科医の先生からの検査依頼もお受けできますが、この際にはできましたら歯科の先生から検査を必要とする金属の種類を訊いて来ていただくと試薬の選択において助けになります。金属パッチテストは貼り付けから48時間、72時間、1週間後の3回の判定が必要となります。

当院ではハイドロキノンの塗り薬を取り扱っております。使用については紫外線予防なども必要となりますので、取り扱いパンフレットを同時にお渡しいたします。尚、自費診療のあつかいとなります(1本2000円)

帯状疱疹の予防接種ワクチン・シングリックス®の扱いも行っております。こちらは予約制となりますので、予診の際、起こり得る副作用や接種スケジュールの説明をさせて頂き、予診票をお渡しした上で摂取予定日を決めさせて頂きます。接種は原則として2か月間隔で2回、費用は自費負担となり2回で42,000円となります。予診は無料です。